空と君とダイヤモンドと
「もう俺のものじゃねぇんだよな」



呟かれた言葉に当然ながら反応はない。



なぁ、瑛梨奈。
お前が俺のことを好きって言ってくれたら
もう一度好きだって言ってもう離さねぇよ。

でもさ、ずっと好きじゃん、累さんのこと。

早く累さんのものになっちまえよと思う気持ちと
誰のものにもなってほしくな気持ちとがグルグル回っている。



「どーすりゃいいんだ」



こんなに好きな人ができたこともないし
好きな人のために身を引くなんてことも考えたこともなかった。


俺、お前にまた



「好き」



って言ったら困る?

やっぱり好きだって思うと自制効かなくなっちまうから無理やり閉じ込めたんだ。
でも、やっぱり俺は瑛梨奈がすげぇ好きで。


だからもう一度、俺に言わせて欲しい。
もう一度アピールさせて欲しい。

それで、俺を選んでくれるなら。
もう俺は遠慮しない。

それでも累さんを選ぶなら
必死に諦めるから

最後にチャンスをもらってもいいよな?

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