空と君とダイヤモンドと
「うん。ちょっと話ときたいなって」


「話?」



いつもよりも歯切れの悪いワカに不思議に思う。



「まぁ、うん。俺は瑛梨奈が好きだ」


「うん。知ってる」



こんなふうにあっさり返すのもどうかと思うけど
この前ワカの気持ちは充分に伝わったし。



「瑛梨奈はさ、塁さんが好きなんだろ?」


「うん。そうだよ」



ワカのことも好きだけど。
なんて言えない。



「付き合わないの?」


「塁くん待ちかな?」


「じゃあ塁さんが告ったらもう俺にチャンスはなくなるってわけか」



ワカが天井を見上げる。



「俺のことそばで支えてくれねぇ?」



天井をみたままの格好でワカが告げる。



「支える?」


「うん。この前も言ったけど、やっぱり俺は瑛梨奈が好きなんだ。あの時傷つけたことたくさん後悔してる」


「…うん」



ワカからの告白っていつもされてるけど
どんだけされてもいつも嬉しいんだ。

< 265 / 533 >

この作品をシェア

pagetop