空と君とダイヤモンドと
「ワカくん!写真とろうー!」



パレードがおわって、ファンの人たちとの写真撮影。



「あ、はい」



俺はいろんな人との写真撮影とかサインに応じる。



「君かわいいね!マネージャーなんだ!写真とろうー!」



なんて男の声が聞こえてくるのが気に食わない。
俺はいま、ファン対応しないといけない立場だから瑛梨奈のそばで守ってやることができない。
そもそももう守るのも俺の役目じゃないのかもしれないけど。



「大丈夫?」



瑛梨奈の横には塁さんか歩み寄ってた。
やっぱり俺の出番なんかじゃなかった。



「これ、終わったらさ話あるからさ」



塁さんが瑛梨奈に告げる声がきこえる。



「分かりました」



あぁ。
ついに塁さんのものになってしまうのか。



いろんな人に写真を頼まれて作り笑いを浮かべながら
考えることはただ一つ。

もう、俺の出番はないってこと。
もう、これで塁さんが告ってしまったらおわりなんだ。

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