空と君とダイヤモンドと
「俺、お前のこと忘れられなくなるよ」



ピアスをぎゅっと握りしめる。



「忘れないで、よ」



気がついたら口にしていた。
正直な気持ち。



「何、言ってんだよ」



本当だ。
本当に何言ってるのあたし。



「…ごめん」


「お前、俺のこと好きなの?」



ワカの言葉に思いっきり首を横に振る。


〝好き〟なんて言ってはイケナイ言葉だ。



「じゃあなんでそんなこと言うんだよ!思わせぶりなことすんな!」



あたしを壁に押し付ける。



「ご、ごめん。本当にごめん」


「俺はさ、瑛梨奈が好きだから。なんぼでも期待しちまうゆだよ」



あたしだって。
あたしだって同じ気持ちなのに。



「あたしだって…好き、だよ」



黙ってなんていられなかった。
溢れ出した気持ちを止めておくことなんてできなかっんだ。



「…え?」



ワカが目を丸くする。



「…でも…」



言いかけたあたしの唇を手で塞がれる。

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