空と君とダイヤモンドと
「でもさ、瑛梨奈ワカのこと好きでしょ?」


「んー。好きって言ってたな」



その気持ちだけで満足したつもりだったけど
実際は満足なんてできなかった。
やっぱり自分のものにしたい。



「ねぇ、今日の服瑛梨奈とおソロ」



架純が立ち上がる。



「あー、気づいてた」


「さすが瑛梨奈マニア」


「マニアってなんだよ」



瑛梨奈がいままで着てきてた服なんてたぶん全部わかる。
ストーカーかってぐらい俺は瑛梨奈のこと知り尽くしてる。
塁さんよりも知ってる。



「新しい出会いがあればいいのにね」


「ねぇだろ」



あるとするならば、俺は2人きりの空間で邪な考えが現れる。



「なぁ、架純」


「ん?」



俺を振り向いた架純を引き寄せる。



「ちょっ…ワカ?」


「慰めてよ」



こんなことしたって何もならんのに。
ただ虚しくなるだけなのに。
俺は一時の快楽をもとめようとする。

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