空と君とダイヤモンドと

卒業⚾︎

「あっという間に卒業だなぁ」



月日はめまぐるしく過ぎてって
明日は塁くんの卒業式というところまできていた。



「4年間、お疲れ様」



いまはベランダで二人で卒業祝い。
ベランダでグラスを合わせる。



「1週間もしたらここから出なきゃならないしなぁ」


「社会人野球、頑張ってね」


「うん。二年でプロ狙うよ」



塁くんの顔は希望に満ち溢れていた。
やっぱりこの顔が1番だよ。



「北海道のチームだもんね」


「うん。とりあえずE社は神奈川の企業だから一年はまだ近くにいられる。で、北海道のチームに選ばれれば遠距離は1年で済むから」



塁くんがあたしと離れたくないって思ってることが嬉しい。



「本当に選ばれたら嬉しいな」


「年に1回北海道で大会があるんだ。それで活躍できれば目に留まりやすいはず」


「じゃあ、来年あたしが北海道に行った時はそこで塁くんに会えるね」



こんなあたしに会うって目的じゃダメなのだろうけど。
それでもあたしは嬉しかった。

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