空と君とダイヤモンドと
『じゃあどうして?』


「ただ、タイミング逃してただけだ」


『なら、いんだけど。よくないこと考えちゃったよ』



塁くんをあたしの行動で不安にさせてることに胸が痛む。



「ごめんなさい」


『いいんだよ。何も無いなら謝らないで』


「うん…」



何もないのに。
いえば良かった。
そしたらこんなことにはなってないのに。



『何も無いんだよね?』


「あるわけないじゃん」


『だよね。良基に聞いたとき知らなかったからビックリしたよ』



…良基。
ほんとおしゃべりなんだから。



「良基に会ったの?」


『あいつ、たぶん来年からうちのチーム入るんだよ。だから今日来ててさ』


「そうなんだ!」



塁くんと良基は来年から同じチームになるんだな。
なんだから微笑ましく感じる。



『大学の後輩が入るってやっぱり嬉しいな』



声を通して感じる塁くんの嬉しそうな声。

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