空と君とダイヤモンドと
「塁くん、まだいないのかな?」


「んー…見当たんねぇな」



とりあえず少しだけある屋根付きの客席に向かって歩く。



「若松ー!」



ワカはいろんな人に声をかけられている。



「すごいね、ワカ有名」


「ワカは中学ぐらいから知ってる人は知ってんじゃねぇ?俺も地元違ったのに知ってたもん」


「すごーい。そんな有名だなんて知らなかった」



野球のセンスがあるなぁぐらいに思ってて。
そんなにすごい人だなんて4年目になって初めて知った。


いろんな人に声をかけられて嬉しそうに話すワカに
なんだか知らないワカ見ているようで寂しく感じる。



「あ、良基来てたんか」



爽やかそうな雰囲気で立っている人に良基が声をかけられる。



「北川さん!」



良基も嬉しそうにその北川さんに駆け寄っていく。


ワカはいろんな人に話しかけられて忙しそうだし、良基も北川さんと話してるし。
暇だなぁーっとグラウンドを遠目にみる。

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