空と君とダイヤモンドと
「莱久ってあの双子の?」


「うん。星那ね、莱久のことが好きだったの」


「へー。なんか意外。お前のこと好きだと思ってたわ」



そんなことは1度もない。
あたしがどんなに星那を見ていても星那の視線があたしに向けられることは無かった。
いや、向けられてたけど、それさ同じ見方じゃなかった。



「あたしのことは全然。残念なぐらいにあたしの片思い」


「ふーん。莱久ってやつ1度しか会ったことないからわかんねぇけど、絶対お前のほうが魅力的なのにな」



それはワカだから思うことであって。
星那にとってのそれが莱久だったってだけだ。



「お、抑えた。初回から三者凡退じゃん」



ワカが星那に拍手をおくる。



「ありがとね。そんなに応援してくれて」



正直、ワカは星那に対してよく思ってないとばかり思ってたいたから。



「いい選手のことは応援したいんだよ」



根っからの野球すだからこその発言だと思う。

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