空と君とダイヤモンドと
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「同点かー」



5月某日。
春季リーグも終盤に差し掛かっている。



「これで勝てば優勝争いに割り込めるから…」



ベンチで祈るようにマウンドを見つめる。



━━坂本に代わりましてピッチャー若松



ワカの名前がコールされた。



「ワカだっ!」


「よしっ!ワカ抑えろ」



隣で良基も手を身を乗り出して応援してる。



ここまで結構苦戦してて。
でも、ワカはこれまでずっと無失点を続けてる。

今日の試合負けてしまうと優勝がもうなくなってしまうんだ。
だから、ワカに期待が募る。



「頼む。頼むワカ抑えて…」



祈るようにベンチにいるみんなが見てるところはただ一つ。
マウンドにいるワカだ。



ワカはキャッチャーのサインにコクッとうなずいて投げる。


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