空と君とダイヤモンドと
「気持ち悪がられてないならよかった」



力なく笑う。



「ワカ、あたしワカの告白いつも嬉しく思ってるよ」


「応えれないけどな」


「それはごめん…」



どうしてもあたしには塁くんがいるから。
どうしてもワカと付き合ったりするわけにはいかない。



「大丈夫だよ。自分が一番悪いのわかってるから」


「悪い?」


「あのまま手放さなければ多分お前俺と未だにいるだろ」


「…そうだね」



あの頃、ワカに気持ちがいってたから。
というか今だってワカのことも好きな気持ちは続いてる。
そう簡単に別れることなんてあたしにはできないし。



「もったいないことしたなぁー」



なんて笑ってる。



「ワカは笑ってた方がいい」


「はは。さんきゅ。明日出待ちで塁さんに会えるよ」


「…うん」



塁くんには前に会社のグラウンドに試合を見に行って以来会ってない。
この大会が終わればまとまった休みが取れるって聞いてるから楽しみなんだ。

勝っても負けても明日が最後。
どうせなら勝ってほしい。

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