空と君とダイヤモンドと
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俺のせいで負けた。
俺があそこで抑えてたら。
延長になって塁さんとかが打ったかもしれないのに。
俺が優勝の道を閉ざしたんだ。



「ワーカ！」



野球部のグラウンドで投げ込みをしてると声をかけられた。



「…瑛梨奈」


「試合から帰ったばかりなのにもう練習？」


「俺のせいだから、俺が…」



ポンポンッと頭を叩かれる。



「…そんなに抱え込まないで？」



瑛梨奈が心配そうな顔をする。



「俺がちゃんとあそこで抑えてたら…」


「抑えてても負けたかもしれないでしょ？」


「…え？」


「たしかにワカが抑えてたら勝てた未来もあった。でもそれまでに勝ち越せなかった打者の責任でもあるんだし。ワカが1人で抱え込むのは間違ってるし、誰もワカのこと責めてなんていないよ！」



瑛梨奈の言葉にすっと抱えてたものがなくなっていく気がした。

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