空と君とダイヤモンドと
「すげぇな。お前」


「え?」



キョトンとした顔になる。



「俺の気持ちめっちゃ軽くしてくれる」


「ははっ!こんなのみんな言えるよ!」



瑛梨奈が俺が投げたボールを拾い出す。



「いいよ。俺がやるから」


「いいから。いいから。これもマネージャーの仕事。特別にね!」



笑った顔が可愛くてドキッとしてしまう。



ずっと気のせいだと思ってた、この気持ち。
認めないとダメみたいだ。


やっぱり俺…



「好きだわ」



俺の言葉にゆっくり顔をあげる。



「え?」


「俺、お前がやっぱり好き」



言ってから顔が絶対真っ赤になってるって気づく。



「…ワカ」



案の定瑛梨奈は困った顔になる。

俺のこと好きなんかじゃないもんな。



「俺さ、今日打たれたやつ」


「…うん」



俺の真剣な表情が伝わったのか瑛梨奈が俺をまっすぐに見つめる。


このままキスでもしてしまいたかった。

…我慢するけど。

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