空と君とダイヤモンドと
「瑛梨奈…ありがと」


「なんだかんだいつもは強気のくせにね」


「うるせーよ。俺だって緊張ぐらいするっつーの」



気休めなんて言わないけど。
ワカは本当に選ばれると思う。
ただ、上位かどうかはわかんないけど。



「ワカは、下位でもプロにいくの?」


「…行くよ。上位指名されるって保障なんてさすがにねぇよ」


「そっか。じゃああたしもそのつもりでいる」



もちろん上位に越したことはない。
でも、順位なんて関係ないほど入団してから頑張ればいい話。
頑張りが実を結ぶ世界だ。



「この前言ったじゃん」


「ん?」


「北海道のチームいきたいって」



あたしの就職が決まったときの話だ。
あの時はいつか結婚するというようなプロポーズじみたことも言われたから思い出すとなんだかドキドキする。



「うん。言ってたね」


「俺的にはあれからチームにアピールしてきたつもりだし、調査状もきてた」

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