空と君とダイヤモンドと
「高校ん時からライバルでさ。同級生なんだ。良基と同じ高校なんだけど」


「…そうだったんだ」


「だからかめっちゃ悔しくて。あいつにだけは打たれたくなかったのに。しかもサヨナラホームラン。かっこ悪すぎだろ」



俺はその場に座りこむ。



「カッコ悪くなんかない!」



瑛梨奈が俺の肩を掴む。



「…瑛梨奈」


「正々堂々勝負したでしょ!試合は負けたけど、ワカは負けてなんかいない!正々堂々勝負した結果ならいいんだよ!」



瑛梨奈から目が離せなくなる。



「ほんとすげぇ」


「え?」


「瑛梨奈…俺また頑張れそうだよ」



瑛梨奈のことをそのまま抱きしめる。



「ちょ、ワカ…」


「俺にしろよ。塁さんじゃなくて」


「え…」


「俺が瑛梨奈を幸せにしたいし、瑛梨奈に俺のこと幸せにしてもらいたい」



抱きしめる腕に力を込める。

できればこのまま俺のものにしてしまいたかった。


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