空と君とダイヤモンドと
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ひとつの賭けだった。
でも、こう言えば瑛梨奈が断らないって分かっていた俺は心底性格が悪いのかもしれない。



『その時だけでいい。俺の彼女になって』



1度俺の彼女になってもらったからって、諦めれるわけではないけど。
でも、そこから卒業式と追いコン以外は瑛梨奈にあうこともなくなるだろうし。
必然と思い出しにくくはなるだろうから。
いままでは当然のように隣にいて存在だったから。
諦められるわけなんてなかった。



「ワカー、出番だってー」



控え室でぼーっと瑛梨奈のことを考えてると同期入団で同い年の椎名に声をかけられる。



「あ、おう」



置いてあるスマホを一瞬目を向けて、通知があったのでLINEを開く。



〝入団会見、テレビで入ってたよ。なんか変な感じ〟
瑛梨奈からのLINEだった。



昨日、新入団選手の会見があったんだ。
それの様子がテレビで流れたのだろう。

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