空と君とダイヤモンドと
「なにニヤニヤしてんだよ」



スマホを見てる俺の頭を椎名が叩く。



「うるせー」



椎名とはほぼ昨日が初対面なのに。
なんでかすぐに仲良くなれた。



「ほら、行くぞ」


「あぁ」



スマホを持っていけないので控え室のテーブルにおいて歩く。



「つーかあれ見て」



ダグアウトの入口から椎名が言う。



「ん…?わ、すげぇ」



ドームを見てみればアリーナにもスタンド席にも人がたくさん埋まってる。



「プロってすげぇな」


「…ほんと」



流石の俺もここまでたくさんの人に見てもらえたことがないから、緊張が走る。



━━それでは、ここで新入団選手の登場です!



「行くか」



ドラフト1位から順にグラウンド内へと足を運ぶ。


ここが俺がプレイするグラウンドなんだと気分が高まる。



「なんか実感湧くよな」


「あぁ」



椎名と2人話しながら歩いていく。

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