空と君とダイヤモンドと
「なっ!そうだけど…」


「ふふ。変わってないなぁ」



雷人と莱久は双子で。
小さいころからずっと一緒だった。

あともう1人。


あたしはキョロキョロと当たりを見渡す。



「星那ならいねぇよ」



雷人の言葉によって探すのを諦める。



如月星那。
いつも4人でいた幼なじみ。
あたしの初恋相手。



「なーんだ」


「じゃ、あたし彼氏のとこいくね」



遠い目をして莱久が立ち上がる。



「はやっ!」


「彼氏になかなか会えないし」



嬉しそうに話して走っていく。



「今回は邪魔しないんだ?」



雷人の顔をのぞき込む。


雷人は真っ赤な顔をしてる。



「なんでそんなにひねくれてるかなぁ?」



雷人は莱久のことが。
双子なのにずっと好きで。



「今はもうしねぇよ。あんなこと…」



雷人がため息をつく。



高校のとき。
莱久と星那が付き合いだした。
でも、それは雷人によって壊された。


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