空と君とダイヤモンドと
「若松くんだよね？それともこの前まで付き合ってた人？」


「ワカだよ…」



ワカのことを好きだって認めてしまった瞬間から、心の中にはワカしかいなくなっていた。
ほかの人なんてもういない。



「じゃあ瑛梨奈から連絡したらいいじゃん！」


「…できたら苦労しないよ」



何回か既読無視されてから、LINEをするのが怖くなった。
それもこんなデート現場の写真をみてしまってもうすでにあたしなんて要らない存在なのかもしれないと不安さえもこみ上げる。



「じゃあさ、若松くんのことはやめて合コンでもいく？」


「…それは」


「嫌だよね？」



有紗の言葉にこくんと頷く。
今別に彼氏が欲しいとかないし、それにワカのこと好きだし。



「まぁ、とりあえずは若松くんからの連絡まち？」


「…になるのかな」


「後悔だけはしないようにね。若松くんモテるんだから」



有紗の言葉が心を重くする。
ワカのことを好きな人なんてたくさんいる。
いつワカがあたし以外の人に目を向けてもおかしくないんだ。

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