空と君とダイヤモンドと
「相手作ってあげるよ」


「え?」



言ってる意味がわからなくて塁くんを見据える。



「俺が」


「え?塁くんが?」


「一緒に過ごしたい」



消え入りそうな声で言う塁くんに顔が赤くなっていくのがわかる。



「塁くん!?」


「ん?」


「ほほほ本気!?」



動揺しすぎてうまく話せない。



「ははっ。本当だから落ち着いて」


「嬉しい!」



今すぐここで飛び跳ねてしまいたいぐらいだった。



「素敵なクリスマスにしよう」



塁くんがあたしに小指を差し出してくる。



「え…」


「指切りげんまん」



〝ほら〟と小指を揺らす。



「…うん」



あたしは塁くんの小指に自分の小指を絡める。



「嘘ついたら、キスしちゃうから」


「そんな罰ないよっ!」




恥ずかしくて指切りしていないほうの手で自分の顔を覆う。



「指、離したくなくなるね」


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