空と君とダイヤモンドと
「いいなー。あたしも高校のときから塁くんのこと知ってたかった」


「同じ高校だったらよかったな…」



ワカが立ち止まる。



「これ。この写真」



廊下に貼ってある写真を見上げる。



「俺ら高校のとき」



ワカの言葉に顔をあげると少し幼いワカがいた。



「これワカだね」


「うん。これ塁さん」



ワカが指した先には笑顔の塁くん。



「これ何年?」


「俺が2年、塁さん3年」


「この頃から知ってたらもっと長く塁くん好きだったかなぁ」



ワカの指が上に移動する。


野球部の後ろにチアたちがいるんだ。



「塁さんは3年間ずっとこの人と付き合ってた」


「…え」



ワカの指してる人を見る。



「…キレイな人」



塁くんの元カノかぁ。



「だから高校の時から一緒だったら瑛梨奈は俺の彼女だったかも」


「は?」



理論がわからなすぎて吹き出してしまう。

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