金木犀の季節に
前奏曲
私は、恋をした。
金木犀の季節に、私の全てをかけて。
ちっぽけな自分も受け入れてくれたあの音を、心のどこかで探している。
今日も、相模の海は風に揺れていて、空は高く透き通っています。
奏汰さん、そちらはどうですか。
思う存分、音楽はできていますか。
あなたのことですから、その美しい音楽でたくさんの人を喜ばせているのでしょう。
楽しそうにバイオリンを弾く姿が目に浮かびます。
駆け足だったあなたのこれからが、アンダンテでありますように。
それでは、また会う日まで。
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