金木犀の季節に



「おい、花奏」

隣の席の山内が声をかけてきた。

「んー?」
「お前、意外と戦争のこととかちゃんと考えてるんだな」
「意外って何よ、意外って」
「あはは。でも、俺、お前の言ってたこと正しいと思うよ」
「あ……。ありがとう」

奏汰さんの思いを認めてもらえたような気がして、すごく嬉しかった。



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