【完】蜂蜜色のヒーロー。
葵が頬を赤らめて、頬杖をついてデレデレとした顔でそんなことを言うから、大方どんな話をされるのかはわかった。
予想はついたけど、葵に言わせようとして気づかないふりをした。
「どしたの、なんかあった?」
「うん、実はね───」
「ひまちゃん、あのねっ、俺ら付き合うことになったんだー! ……あてっ」
葵の言葉に食い気味でカミングアウトをしたのは生真くんで……先ほど御津くんがそうしたように、葵が苛立った顔で頭を叩いた。
……主導権は葵だな、うん。
「よかったね葵! おめでとう、ふたりとも」
「ありがとう妃莉」
「それで? いつ付き合うことになったのか教えて?」