【完】蜂蜜色のヒーロー。


別にドキドキしたわけじゃないけど、ひとの前でさらりと『好き』と言えちゃうのはやっぱり……生真くんが葵のこと、心から好きだからでしょう。


それって、ものすごく素敵なことだよね。



「……ひまちゃん、それはちょっとまずい気がするんだけど」


「え? なん、で……」



シャーペンを置いて、私の言葉を遮るようにむぎゅっと抱きしめてきた御津くんに、思わず固まってしまう。



ま、待って……!


葵も生真くんも見てるよ……っ!



「み、御津くん……っ」


「妃莉が俺以外の男を褒めるの、嫌」


「えっ、あ……ごめんね」


「妃莉はヤキモチ妬かせるのが上手いな」

< 157 / 224 >

この作品をシェア

pagetop