【完】蜂蜜色のヒーロー。
別にドキドキしたわけじゃないけど、ひとの前でさらりと『好き』と言えちゃうのはやっぱり……生真くんが葵のこと、心から好きだからでしょう。
それって、ものすごく素敵なことだよね。
「……ひまちゃん、それはちょっとまずい気がするんだけど」
「え? なん、で……」
シャーペンを置いて、私の言葉を遮るようにむぎゅっと抱きしめてきた御津くんに、思わず固まってしまう。
ま、待って……!
葵も生真くんも見てるよ……っ!
「み、御津くん……っ」
「妃莉が俺以外の男を褒めるの、嫌」
「えっ、あ……ごめんね」
「妃莉はヤキモチ妬かせるのが上手いな」