【完】蜂蜜色のヒーロー。


「……───路惟、…くん」


「………やべえ、可愛いな。離すって言ったけど、やっぱ離さねえ」


「ええ!? 反省文書けないよー!!」







結局本当にその後なかなか離してもらえず、葵たちカップルは『バカップル』と呆れて帰っていった。


反省文を書いた私たちは、職員室に平謝りをして、学校を出ようとしたけど。



「ひーまりちゃーん! 逢えるなんて運命ー!」


「……わ、一ノ瀬先輩」


「今日も相変わらず、可愛いねえ」



一ノ瀬先輩は、よしよしと私の頭を撫でて、そのまま顔を近づけてくる。


一ノ瀬先輩は、数日前からなぜか私に構い出した学園のアイドルと呼ばれる3年生なんだけど……。



とにかくスキンシップが多いし、なんと言ってもキス魔なのだ。

< 159 / 224 >

この作品をシェア

pagetop