【完】蜂蜜色のヒーロー。
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中学のときのトラウマの話から、昨日長谷川くんと逢ったことまで、包み隠さず全部話した。
できるだけ笑顔で言ったみたけど、路惟くんは終始仏頂面だった。
「……無理して笑うなよ。俺の前でも強がってたら、そのうち身体壊れるぞ」
「あは、大丈夫だよ。心配性だなー」
「……お前のそういうとこ嫌い」
ガーン、嫌いって言われた……。
ぷいっとそっぽを向いてしまった路惟くんは、完全に機嫌を損ねたようで、なかなかこっちを向いてはくれなかった。
うう、どうしよう。
「妃莉がさ、辛かったり悲しかったりしたら、いつでも俺を呼んで。そしたら、それがたとえどこだって、飛んでく」
「え……?」
「妃莉のどんな姿でも大好きだから、泣いても怒っても構わないよ。寂しくなったら、電話すりゃいーし」