【完】蜂蜜色のヒーロー。
息が吸えなくて、酸欠状態に陥った私は軽くパニックになって、路惟くんの背中を叩いた。
「なに? 嫌だった?」
「く、苦しい……!」
「……ああ、なるほど。元カレにはキスされてない?」
「……ん」
今さらそこが気になるのか。
もっと早く、そう言ってもらえると思って、結構期待してたけど今なのか。
「よかった。つーか、1回キスすると可愛くてたまんなくなる」
「え?」
「……1日離せねーな、これだと」
「ええー! 離してよ〜」