【完】蜂蜜色のヒーロー。


私が遠くてきみの名前を呼ぶと、それが地球の反対側であっても、手を差し伸べて助けてくれる。


ふわっと笑って、『捜したよ』って抱きしめてくれる。


きみの笑顔を見ると、『大丈夫だよ』って言ってもらえると、きみの体温を近くに感じると、なぜだかものすごくほっとするんだ。



どんなお守りより、占いより、おまじないより、きみのなにかがあるだけで、本当に大丈夫って思えるの。


きみがいなくなったら、私はちゃんと芯を持って生きていけるのかな?



きみがいない時期は長かったのに、もうきみがいることが当たり前なんだよ。


きみも同じなのかな?


私みたいに、感情を簡単に露わにすることなんてしないきみだから、ときどき不安になるよ。



頼ってほしいし、甘えてほしい。


きみが私にそう願うように、私もきみにそう願ってるし、そうすることはカッコ悪くない。

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