【完】蜂蜜色のヒーロー。





御津くんはその後、すんなりとお弁当箱や箸なんかを選んだ。


私なら、もっと時間をかけそうなものを、彼は迷うこともなく、『これでいい』と自分でお会計を済ませた。



私のわがままで来たから払うよ、って言ったのに、『俺のだし、女に払わせるなんてカッコわりぃよ』と払ってしまった。



「御津くん……ごめんね」


「妃莉は謝ってばっかだな」


「う……だって」


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