【完】蜂蜜色のヒーロー。
だけど本当は、私の気持ちが落ち着くまで、そばにいてくれようとしたんだって、ちゃんとわかってる。
「そう言えば、バイトしてるって言ってたけど、ここにいて大丈夫なの?」
「……バイト?」
なんのこと、と首を傾けた御津くんに、「えっ?」ときょとんとしてしまう。
お弁当を作るときに使うものを一式揃えたいって、私のわがままでショッピングモールまで行ったとき、全部御津くんに払わせちゃって。
謝った私に御津くんが、バイトしてるから気にするな、って言ってくれたのに。