冷徹侯爵の籠の鳥~ウブな令嬢は一途な愛に囚われる~
第7章/約束の場所で
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「旦那様とフロイラ様は?」
「お二人で乗馬へお出かけよ」
「まぁ、お仲が睦まじくていらっしゃること」
メイドたちが微笑みかわす。
クラウスとフロイラは二人で一頭の馬に乗り、林に出向いていた。
フロイラは片鞍乗りで、手綱を操るクラウスが後ろから支えるように手を回してくれているから、不安はなかった。
「少し年をとったおとなしい雌馬だから、暴れる恐れはない」
「名はなんというんです」
「ブラウンメイ。茶毛だからな」
「乗馬がお好きでいらっしゃるんですか」
「そうだな、普段はもっと威勢がいいのに乗っている」
「まあ、どんな馬なんですか」
「シャスタという名の雄馬で、野生馬の血を引いているんだ。気が荒くてなかなか乗りこなせないんだが、そこがいい」
馬の話になると、クラウスの声が熱を帯びる。
「どんな毛並みなんですか」
「赤毛でたてがみと尾が黒だ。美しい馬だ」
「旦那様とフロイラ様は?」
「お二人で乗馬へお出かけよ」
「まぁ、お仲が睦まじくていらっしゃること」
メイドたちが微笑みかわす。
クラウスとフロイラは二人で一頭の馬に乗り、林に出向いていた。
フロイラは片鞍乗りで、手綱を操るクラウスが後ろから支えるように手を回してくれているから、不安はなかった。
「少し年をとったおとなしい雌馬だから、暴れる恐れはない」
「名はなんというんです」
「ブラウンメイ。茶毛だからな」
「乗馬がお好きでいらっしゃるんですか」
「そうだな、普段はもっと威勢がいいのに乗っている」
「まあ、どんな馬なんですか」
「シャスタという名の雄馬で、野生馬の血を引いているんだ。気が荒くてなかなか乗りこなせないんだが、そこがいい」
馬の話になると、クラウスの声が熱を帯びる。
「どんな毛並みなんですか」
「赤毛でたてがみと尾が黒だ。美しい馬だ」