冷徹侯爵の籠の鳥~ウブな令嬢は一途な愛に囚われる~
* * *
ヴィンターハルター侯爵邸の北側には、ひっそりと小さな庭がある。
「リュカ様、旦那様とフロイラ様は?」
「裏の小庭においでです」
「あら、ではお邪魔をしないようにしましょう」
若き侯爵と、その婚約者である伯爵令嬢が、愛してやまない場所だ。
二人がそこで過ごしている時は、誰も立ち入ってはならない。
命令されたわけではないけれど、使用人たちはそうささやき交わす。
ヴィンターハルター侯爵邸の北側には、ひっそりと小さな庭がある。
「リュカ様、旦那様とフロイラ様は?」
「裏の小庭においでです」
「あら、ではお邪魔をしないようにしましょう」
若き侯爵と、その婚約者である伯爵令嬢が、愛してやまない場所だ。
二人がそこで過ごしている時は、誰も立ち入ってはならない。
命令されたわけではないけれど、使用人たちはそうささやき交わす。