お見合い相手は冷血上司!?
最終話 冷血上司との恋の行方は
途切れない単調なタイヤの音を聞きながら、タクシーは、車で三十分ほどのところにある空港へ向かう。
「お客さん、もうすぐですよ」
年配のドライバーのおじさんの声に顔を上げた隼人さんは、腕時計を見ると、ほっと安堵の表情を浮かべた。
しかしまたすぐに険しくなる表情は、ひどい焦りを表しているようにも見える。
「隼人さん……? あの……」
重苦しい空気の中、襲う不安に耐えきれずようやく声をかけると、彼は弱々しい面持ちでこちらに視線を流した。
すると、キューッと強めにかけられたブレーキの音が響き、身体は勢い余って助手席のシートに突っ込む。
「す、すみません……! 慌ててしまいまして。お客さん大丈夫ですか!?」
すぐに「大丈夫です」と軽く痛みが走る身体を起こすけれど、彼は隣で何事もなかったかのように会計を済ませていて、終えると再び私の腕を掴み走り出した。
ここに、課長が……?
「お客さん、もうすぐですよ」
年配のドライバーのおじさんの声に顔を上げた隼人さんは、腕時計を見ると、ほっと安堵の表情を浮かべた。
しかしまたすぐに険しくなる表情は、ひどい焦りを表しているようにも見える。
「隼人さん……? あの……」
重苦しい空気の中、襲う不安に耐えきれずようやく声をかけると、彼は弱々しい面持ちでこちらに視線を流した。
すると、キューッと強めにかけられたブレーキの音が響き、身体は勢い余って助手席のシートに突っ込む。
「す、すみません……! 慌ててしまいまして。お客さん大丈夫ですか!?」
すぐに「大丈夫です」と軽く痛みが走る身体を起こすけれど、彼は隣で何事もなかったかのように会計を済ませていて、終えると再び私の腕を掴み走り出した。
ここに、課長が……?