お見合い相手は冷血上司!?
「こちらこそお待たせして申し訳ございませんでした。お忙しいところようこそおいでくださいました。こちらは私の息子で――ほら、挨拶しなさい」
相馬会長の丁寧ながら優しい声がする。
しかし、私の視線は隣にいる男性に釘付けで、会長の姿を見ることは出来ないでいた。
「初めまして」
青天の霹靂とはまさにこのことか。
息もつけないほど驚いた私は、震えだして今にも崩れそうな足に必死に力を入れた。
「ど、どう……して」
狼狽える私を見て、父が心配そうに顔を覗き込んでくる。
そんな私たちに構わず、男性は言葉を続けた。
「初めまして、――相馬 晴人(はると)と申します」
気持ちを込めるでもなく、さらりと言ってのける。
そこに立っていたのは、ここにいるはずのない……冷血課長だった。
相馬会長の丁寧ながら優しい声がする。
しかし、私の視線は隣にいる男性に釘付けで、会長の姿を見ることは出来ないでいた。
「初めまして」
青天の霹靂とはまさにこのことか。
息もつけないほど驚いた私は、震えだして今にも崩れそうな足に必死に力を入れた。
「ど、どう……して」
狼狽える私を見て、父が心配そうに顔を覗き込んでくる。
そんな私たちに構わず、男性は言葉を続けた。
「初めまして、――相馬 晴人(はると)と申します」
気持ちを込めるでもなく、さらりと言ってのける。
そこに立っていたのは、ここにいるはずのない……冷血課長だった。