お見合い相手は冷血上司!?
第二話 冷血上司の手のひらで
「……か、課長!? あなたが、どうしてここに?」
あまりの衝撃に、急激に早鐘を打つ鼓動が頭のてっぺんからつま先まで響いていた。
誰がこんな事態を予測出来ただろうか。
よりにもよってお見合い相手が、……課長だったなんて!
「どうしてって。見ての通り、君の見合い相手だからに決まってるだろう」
薄く細められた目をこちらに向けた課長は、鼻で小さく息をついた。こんな時でも揺れることなどないその瞳には、動揺の色さえ微塵も映っていない。
……週末の疲労しきった身体が見ている悪夢なら、今すぐ覚めてくれ。
「何だ! 二人には面識が? これは話が早い! さぁ、座ろう。鈴原くんも、どうぞ」
「あぁ、会長すみません!」
豪快にソファーに腰掛けた会長が、嬉しそうに膝を叩く。
膝を折ることなど出来ず放心していた私は、父に手を引かれて何とか席についた。
あまりの衝撃に、急激に早鐘を打つ鼓動が頭のてっぺんからつま先まで響いていた。
誰がこんな事態を予測出来ただろうか。
よりにもよってお見合い相手が、……課長だったなんて!
「どうしてって。見ての通り、君の見合い相手だからに決まってるだろう」
薄く細められた目をこちらに向けた課長は、鼻で小さく息をついた。こんな時でも揺れることなどないその瞳には、動揺の色さえ微塵も映っていない。
……週末の疲労しきった身体が見ている悪夢なら、今すぐ覚めてくれ。
「何だ! 二人には面識が? これは話が早い! さぁ、座ろう。鈴原くんも、どうぞ」
「あぁ、会長すみません!」
豪快にソファーに腰掛けた会長が、嬉しそうに膝を叩く。
膝を折ることなど出来ず放心していた私は、父に手を引かれて何とか席についた。