浅葱色の記憶
夕餉の支度を平隊士としてた時のこと

「早く記憶戻るといいですね!」

「そしたら、すぐに祝言だ!」




「誰と?」


「「永倉組長」」


「と、誰が?」


「「サクタさん」」





やたらと原田さんが聞いてくる理由はそれ



「私、永倉さんと付き合ってたの???」

「ぶふっ」



直接聞こうと、永倉さんに問う

タイミングが悪かったらしく

吸い物を吹き出した


「汚い!」

「真結が急にそんなこと聞くからだろ!」

「どうなの?どうなんですか!?」

「聞いたとおりだよ!!」

「へえ~」


ジロジロ見ると、永倉さんはそっぽ向く
顔を赤らめながら
そそくさとご飯を食べる


「見てねえで、お前も食え」


「私のどこがよかったの?」


「ぶふっ」


「吐き出さないでよ!汚い!!」


「一緒の部屋なんだから、ココで聞くな!」


「あ!それもそうですね!」


私に彼氏がいたとは…

しかも、一緒の部屋で永倉さんは
そんな素振り見せなかった



片付けを済ませ、部屋に戻ると

いつものように、少し離して布団がある


「永倉さん、聞かせて下さい!」


「なんつーか、真結が好きなんだ
今も… 真結が覚えてなくても…」


永倉さんは、悲しそうだった



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