浅葱色の記憶
「新選組だ!!」

って、乗り込んで来た時には
1人も意識ないから
土方さんも、口を開けてた


兎に角、はだけた着物を直さないと!


「サクタ!」


そんな私をあろうことか
皆の前で抱きしめた永倉さん


「よかった……無事で……」


その弱々しい声で、どれほどの心配をしてくれたのか察すると照れるほどだ


「無事ですし、あの…離れましょうか」


「いや、他の奴にみせたくねぇ」


って、羽織で私を包み

軽々と横抱きにして


「土方さん!サクタ連れて帰るから!」


「ああ」


ひえーーーー!!!!!



いいのか!?


マジか!?







まあ… 女姿だから、横抱きでもいいんだろうけど

照れるよぉ



屯所に帰ると山崎さんが怪我を見るって
言ったが、怪我はないと言い張った


着替えをしたいのに


2人がいて出来ない


「何してんねん!はよ脱げや!」


「あははっ 見られてると照れるんで
2人とも、あっち向いててくれると
助かります!」


なんだかんだ理由をつけて
後ろを向いて貰い

すんごい速さで着替えた


「手首!!」


「あー、ちょっと痛いくらいですから!」


「あかん!診せてみ!」


「痛っ!」


「完璧に痛めてるやんか
しかも、両手… しばらく休み」


「えー!」


「なぁサクタ? 任務終わったんだから
俺のとこに戻ってくるんだろ?」


「え?」


永倉さん…



「このまま監察に貰おうと思てんねんけど」




永倉さんと山崎さんが、睨み合う




「永倉組長、最近おかしいで!?」


「どこがだよ」


「自覚してへんのか?
サクタは、男や!女を見る目で見るな!
ええか!?監察として、注意や!
部屋替えは、山南副長の指示やからな!」






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