浅葱色の記憶
「ハッハッハッハッ!!!
何がきっかけで思い出すか、わからんね!
いや、愉快だ!!なあ!総司!!」



「サクタの名前は?」



「はて、そこまでは思い出せないが
原田君と藤堂君に勝ち
入隊したことは、思い出したよ!」



「「「「「ええええーーーー!!!」」」」」



「ハッハッハッハッ!!
見事な腕前だった!池田屋での活躍も
今なら、納得だ!」


「ずりぃ!!!近藤さんが1番なんて!!
俺、恋仲なのに!!」


拗ねる永倉君に微笑んだ


「確かに、永倉君がサクタ君の良い人だ
恋仲に間違いないよ」


「えー私じゃないんですかぁ?」


「残念だね 総司
でもね、総司は…とっても仲良かったよ
サクタ君は、宗次郎と呼んでいた」


「あ… あー ああ… 思い出せない」


「期待させんな馬鹿総司!」


「さあ、もう遅い!解散しよう!
明日は、サクタ君が戻ってくる!」



皆を先に出し、歳と2人きり



「歳 珍しく恋をしたのに
思い人が、永倉君の恋仲で残念だね」


「わざわざ慰める為に残ったのか?」


「ははっ そうじゃないさ
1つ、忠告だ
以前、サクタ君がここを出たのは
自分の意思じゃなかった
歳に、出て行けと言われたからだ」


歳の顔色が曇る



「きっと、男だと思っていたのに
サクタ君に惚れていたんだろうね
女だと知って、戸惑ったんだろうが
サクタ君は、辛かったと思うよ
あの頃、サクタ君は、歳に惚れていた」



「なんで…そんな話すんだよ」



「今になって気がついたから
歳が、わざと遠ざけたんだとね
今回は、記憶がない分、積極的だが
サクタ君を傷つけることは
私が許さないよ」


「わかってる
つーか、わざととか覚えてねぇーし!」


「はっはっはっ おやすみ」


















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