浅葱色の記憶
浅葱色
胸に刺さったナイフを抜いた



帰らなきゃ!


永倉さんのところに!





私は、この男に売られるはずだった

両親が逮捕されて、方針を変えたんだ

私を殺して、保険金を得ようと



させない!!



私は、この世から消え

新選組に戻るんだ!!



力を振り絞り、男を返り討ちにした




持っていたナイフが、カランと落ちた


私の手が透けていて


消えるの? 帰れるの?



って、祈る気持ちで見ていると



「真結!!」


「帰ってこい!サクタ!!」


「サクタ!!起きねぇと拳骨だぞ!」



ビクッ




「真結」


「/////永倉さん」



目を開くと、唇が重なってて

土方さんは、拳骨するとか言って
手を振り上げてるし

いつの間にか、屯所だし


皆、記憶戻ってるみたいで


「ただいま」


「おかえり」



よかった


帰って来れたんだ














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