浅葱色の記憶
再び布団に戻される


「私の寝坊は、わかりますけど
2人も寝坊していいわけ?」


「へ?いいんじゃねえか?」

「うんうん!いいだろ!」



私… 知らないよ?





「朝稽古サボった理由を聞こうじゃねえか」





朝餉前に、土方さんの低い声
ほらね、いいわけないじゃん


思いっきり拳骨されてるし…





朝餉の後



全員が広間に集められた


「言っておくことがある
気がついている奴もいるかもしれないが
サクタは、女だ
女だが、新選組の隊士でもあり、女中だ
もしも、手を出そうなんて奴がいたら
どうなるか… わかるか?」



土方さんって、損な役回りだね


顔が怖いから、脅し役っていうか

怒らせたくない人だよね


「切腹だ」


怖っ!



昨夜、私を襲った4人は、謹慎処分


土方さんの切腹発言を聞き、皆が青くなる


影響力ハンパない!







さて!買い物行かないと!








炊事場で、食材を確認!


いつものように、土方さんの部屋へ



「副長!買い物行きますけど…」


クラッ と、して頭に手を当てた


「おい!」


いつの間にか、立ち竦む私の両肩に
土方さんの手が乗り

私を揺さぶる



「具合悪いんじゃねえか?」


「今…… 何か思い出しそうだった…」


「顔色悪いぞ」


「思い出すの… 怖いかも…」


「とりあえず座れ!倒れると大変だ!」


「平気!買い物行かないと!
何かいるものありますか?」


「今日は、休め」


「外の空気が吸いたい!」


「庭でいいだろ!」



過保護かよ!!!



「あ!沖田さん誘って行きます!
そうしよう!じゃ!いってきまーす!」









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