浅葱色の記憶
「やべえ…これ以上したくなる」



唇が離れると、私たちは抱き合う
私の肩に顔を埋め、永倉さんが堪える


私の心臓は、少し落ち着く


桂さんにキスされた時は、こんなに
ドキドキしなかった

私……


「永倉さん… 私、永倉さんが好き」


ぎゅうっと私を包む力が強くなった


「いいか?」

「/////うん」




なんと!屯所なのに!
私は、永倉さんと1つになってしまった!



てゆーか!!!


真っ昼間!!!


誰も来なくてよかった!





「真結 食事食べて元気にならないとな」

「…うん」


体を許したせいか

心を許したせいか


「中山と同じ道場なのに、お前ら型が違う」


「ずっと、無双直伝流習ってて
中山流は、引っ越ししてから…あっ」


やばい!!中山流は、この時代にはない!


「中山の家独自の流派か?」

「そうみたい… あまり、知られてない」

「秘伝の剣を実際に、使ってみたかったのかもな そういう粋がった歳が俺にもあった」

「そうなんですか!?
じゃあ!中山さんも改心してくれるかも!」

「そうだな 兎に角、アイツを捕まえよう」

「はい!」





その夜

原田さんと永倉さんの真ん中で
いつも通りなのに

ドキドキした

左手を永倉さんと繋いで寝たから




幸せに浸っている場合じゃない!!!



って、心に喝を入れた








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