浅葱色の記憶
藤堂平助
幹部会議で
永倉君が、内緒!!
と、念押しして喋った
サクタが習っていた流派と中山が
新流派の道場の子息だということ
俺は、うっかり口にしてしまった
どこで、どう伝え聞いたのか
幹部会議に乗り込んで来たサクタは
永倉君を睨む
「ごめん… 真結」
そこに、土方さんが入る
「サクタ、お前の為なんだ
中山は、俺達がどうにかする!
するが、情報が少なすぎるんだ」
「言ったところで、なんの役にも立たない情報ですよ!」
「それでもいい 聞かせてくれ」
「落ち着いて話せるように水飲んできます」
サクタが部屋を出て行った
そのすぐ後、山南さんが
血相を変えて走り始めた
何かわからなかったけど
俺達は、追った
炊事場で、包丁を手にし
「死なせて!!お願い!!」
サクタが、死のうとしていた
山南さんがサクタの手を必死に抑えていた
全員でサクタを抑え
落ち着かないので、意識を奪った
「山南さん なんでわかったんだ?」
「やけに、素直だから… おかしいなって
それに… きっと勘違いしてる
サクタ君から情報を引き出す為に
永倉君が、近づいたと思っているよ」
山南さんの読みは、的中
目を覚ますと、布団を炊事場に移し
また、ダンマリ
ダンマリしたまま、仕事はこなす
完全に、避けられてる
ここに来たときよりも
強烈に、避けられてる
「永倉君… ごめん… 俺のせいで」
「最初に口を滑らせたのは、俺だ
平助が気にすることじゃねぇって!」
明るく言ってくれたけど
余計なお世話だろうけど
誤解だけは、解かなきゃ!
「サクタ!聞いて!永倉君が、サクタを
想ってるのは、本当なんだ!
だから、永倉君だけは避けないでくれよ!」
サクタは、俺をジッと見て
「無理です 信用できない
それに、私も信じて貰えなくてもいい
ただの女中だし!どうせ…」
何かを言い掛けてのみ込んだ
「買い物行くので」
「じゃあ、ついていく」
「……見張り?」
「違うよ!ほら!帯刀してないんだから」
「別に、守ってくれなくていい
私…死にたいくらいだから!!」
「ついていく!」
ずんずん歩くサクタの横をついて行く
途中
サクタが壁に向かって
腕組みをして、考えごとをしていた
この壁が、何か???
「はぁ どうでもよくなってきた」
そう言って、買い物をして帰った
本当なら、報告しなきゃいけないんだろうけど
言わない方がいい
あの壁に何かあると感じたけど
これ以上、サクタから
信用を失いたくなかった
永倉君が、内緒!!
と、念押しして喋った
サクタが習っていた流派と中山が
新流派の道場の子息だということ
俺は、うっかり口にしてしまった
どこで、どう伝え聞いたのか
幹部会議に乗り込んで来たサクタは
永倉君を睨む
「ごめん… 真結」
そこに、土方さんが入る
「サクタ、お前の為なんだ
中山は、俺達がどうにかする!
するが、情報が少なすぎるんだ」
「言ったところで、なんの役にも立たない情報ですよ!」
「それでもいい 聞かせてくれ」
「落ち着いて話せるように水飲んできます」
サクタが部屋を出て行った
そのすぐ後、山南さんが
血相を変えて走り始めた
何かわからなかったけど
俺達は、追った
炊事場で、包丁を手にし
「死なせて!!お願い!!」
サクタが、死のうとしていた
山南さんがサクタの手を必死に抑えていた
全員でサクタを抑え
落ち着かないので、意識を奪った
「山南さん なんでわかったんだ?」
「やけに、素直だから… おかしいなって
それに… きっと勘違いしてる
サクタ君から情報を引き出す為に
永倉君が、近づいたと思っているよ」
山南さんの読みは、的中
目を覚ますと、布団を炊事場に移し
また、ダンマリ
ダンマリしたまま、仕事はこなす
完全に、避けられてる
ここに来たときよりも
強烈に、避けられてる
「永倉君… ごめん… 俺のせいで」
「最初に口を滑らせたのは、俺だ
平助が気にすることじゃねぇって!」
明るく言ってくれたけど
余計なお世話だろうけど
誤解だけは、解かなきゃ!
「サクタ!聞いて!永倉君が、サクタを
想ってるのは、本当なんだ!
だから、永倉君だけは避けないでくれよ!」
サクタは、俺をジッと見て
「無理です 信用できない
それに、私も信じて貰えなくてもいい
ただの女中だし!どうせ…」
何かを言い掛けてのみ込んだ
「買い物行くので」
「じゃあ、ついていく」
「……見張り?」
「違うよ!ほら!帯刀してないんだから」
「別に、守ってくれなくていい
私…死にたいくらいだから!!」
「ついていく!」
ずんずん歩くサクタの横をついて行く
途中
サクタが壁に向かって
腕組みをして、考えごとをしていた
この壁が、何か???
「はぁ どうでもよくなってきた」
そう言って、買い物をして帰った
本当なら、報告しなきゃいけないんだろうけど
言わない方がいい
あの壁に何かあると感じたけど
これ以上、サクタから
信用を失いたくなかった