浅葱色の記憶
目覚めたのは、新選組の屯所

永倉さんの部屋で

真夜中だった





永倉さんは、私の手を握り、寝ていた






私は、罪悪感で涙が溢れた


中山さんを帰す為、何度もこっちで
死のうとしたけど

実際に、やってはいけないことをした

体中が、シクシク痛む




「真結…?」

「うん…」

「あ?サクタ起きたのか!?」


原田さんが、灯りをつけてくれる


今、泣いてるんですけど



「どうした!?どっか痛むのか?」

「うん」


「どこだ!?どこだ!?」


原田さんが、山崎さんを呼びに行った


「永倉さん… 私は…」


ズキンッ


未来の事を言おうとすると
頭が痛んだ


「無理すんな!落ち着いてからでいい!
ほら、横になれ!」


「いい 寝たくない」


未来には、戻りたくない






集まってきた幹部らに、頭を下げた



「すみませんでした!
避けたりして、凄く反省してます!
これからも、ここで女中として仲良くしてください!よろしくお願いします!」



「いちいち堅苦しい奴だな」



皆、私を受け入れてくれた



「私…」 ズキンッ


また?


「明日でいいって!な!?」


「今、言いたいの!私…」 ズキンッ


未来の事は、言っちゃダメなんだ






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