浅葱色の記憶
「そうか…残念だ」

「ごめんなさい」

「そんなに新選組がいいのか?」

「はい!容保様もいらっしゃれば
納得頂けると思います!
ぜひ、遊びにいらして下さい!」

「こら!無礼な!」


側近の方々が、慌ててる


「私、無礼な事、言いました?」


「ハッハッハッ 言っておらん
其方の言う通りだ!行ってみるか!」


「なりません!!」

「どうして?」

「どうしてって……」

「容保様が行ってみたいと言うのだから
いいじゃない!
なに?道中、守る自信がないの?
見廻組の初仕事って事で、慣らしたら?
新選組も出来たばかりの時
将軍警護させて貰いましたから」

「クックックッ そういうことだ
では、明日そちらに遊びに行く」

「はい!楽しみにしてます!
容保様!何か朝餉用意しますから
早くに来て下さい!」

「度々!無礼だぞ!!」

「あら、早く来たらたくさん一緒に遊べると思ったんですけど…無礼でした?」

「いや、朝餉をよろしく頼む
其方の料理は、実に美味しい!」

「ありがとうございます!
では、明日」









……ということになりました!



あれ?





「お前……本物の馬鹿だな」


「なんで?」


「何してもてなす気だよ!!!」

「粗相があったらどうする!!!」

「うわぁー緊張!!」

「もっと前もってくれたら、掃除とか
色々あるだろう!!」

「そうだ!隊士らに知らせておこう!」


動揺しすぎ…


「あのさ… 容保様も普通の人だよ」


「普通って、お前なぁ!!」


「普通! 守護職なんて役職がついてる
普通の人!!
だから!普通通りでいいの!
意味わかんない!!」


「いや、お前が意味わからん!!」




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