浅葱色の記憶
私が未来から来たこと
皆が知ってから

数日後の事だった




チカッ 



目の前が一瞬だけ病院の天井になった

庭の掃除中だったけど
箒をほったらかし

幹部会議をしてる

土方さんの部屋へ向かう


スパン


勢い良く襖を開いた


「どうしよう…また、未来に戻りそう!」


怖かった

未来の私が危険なんだと思った


山南さんは、落ち着いていた


「サクタ君 父親がいる?」

「いない」

「誰かいる?」

「母が…」

「母親は、味方かい?」

「ううん 母は、あの男の言いなりで…
私を殺すかも… あ… うっ…」


呼吸器を止められた?

息が出来ない


「真結 息しろ!」


永倉さんは、知らないはずの
人工呼吸をしてくれた 


廻りからみたら、キスしてるだけに見える


「こんな時に何してんだ!!」

「息吹き込んでんだ!!」


確かに、私の呼吸は、ほんの少し楽だけど

いつまでもしてもらうわけにいかない


「永倉君 もうやめなさい」

「いやだ!」

「やめなさい!!!」


山南さんが声を荒げた


「床に寝せて!
いいかい?サクタ君!
1度向こうに戻りなさい!
そして、命を繋ぎ
すぐ、こちらに戻っておいで!
いいね!必ず帰ってくるんだ!」


私は、コクンと頷いた

涙が流れる


ゆっくりと目を閉じた








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