私たちの、歪な関係
私は逃げてたのかな




私は逃げてたのかな?




「あっ………」



もう放課後……



……結局、教室にも戻れないでここで午後を突っ立って過ごしてしまった。


私は急いで教室に戻ると、そこには誰の姿も気配もない。


……我ながらよく2時間も立ってられたな。



私は自分のカバンを持つと、図書室へ行った。



「失礼します…」

「あら、如月さん。久しぶり」

「お久しぶりです…」


私からしたら忙しくてあんまり久しぶりって感じはしないけど、相手からしたら久しぶりかぁ…



「この前の本、読んだ?」


「まだです…だから今日読もうと思って」


「そう、ゆっくりしていってね」


「ありがとうございます」


司書の先生と、そんなふうに話をすると私はこの前読みかけだった本を出していつものように読み始めた。




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