私たちの、歪な関係
「ん、そうだ。
ハルちゃんがね、結婚式は2人とも来てねって言ってた」
この前廊下で会った時言われたんだ。
「そうなんだ?いつ挙げるの?」
「それがまだ来年だって。
まだまだ先だね」
ハルちゃん少し気が早いよ、とは思ったけどハルちゃんの幸せそうな顔をみたら何も言えなくなってしまった。
「そっか、でもそう言ってるときっとすぐなんだろうな」
隼はそう言ってプリンを頬張る。
私もそれに釣られて口にプリンを運ぶと、丁度お店の外に見かけたことのある人を見つけた。
……あれ?
………お父さん………
の、隣にはお母さんじゃない女の人。
腕を組んでいて明らかに男女の関係、といった感じで歩いている。
あんな堂々と……
「優衣?」
ぼーっとお父さんを目で追っていると、隼がそんな私に気がついた。
「え、あ、何?」
「いや?誰かいたの?」
「んーん、人たくさんいるなぁって思って」
あはは、と笑顔を取り繕った。