私たちの、歪な関係
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「終わった」
「帰ろっか」
「ん」
隼が日誌を書き終え、職員室に提出に行くと私たち2人は学校を出た。
「あ。雨だ」
するとポツポツ、小雨が。
「大丈夫、私傘持ってるよ」
笑顔で鞄から傘を出すと隼も笑って私の頭を撫でた。
そして私達は相合傘で校舎から足を踏み出した。
きっと、どこからどう見ても私達はみんなが羨むカップル図なんだろうな。
実際のところ、私はただの暇つぶしと男避け。隼は女避けに他に好きな人がいるなんて誰も考えもしないだろうね。
「今日は寄らなくてよかったの?
保健室」
「まぁ、そう毎日通ってもねぇ」
「ふーん」
「何、寄りたかった?」
「今日お母さん達帰り遅いし、暇なの」
他愛のない会話。
恋人と言うより友達という方が近い。
「じゃあ俺の家くる?昨日新しいゲーム買ったんだよね。
優衣が好きなやつ」
「え、いく!」
「そう来なくっちゃ」
そして私達は足早に隼の家に行った。