私たちの、歪な関係


「やっぱり優衣が誰にでもいい顔するのは見ていたくない…
そりゃ、みんなから嫌われるのはもっと嫌だけどみんなにニコニコしてるのはやだ……」

隼はしゅんとなってそう言った。

………かわいい。


「……嫉妬、してくれてるの?」


自分で言うのは恥ずかしいが、もしそうだとしたら嬉しい。


「あ、あたりまえじゃん、優衣のこと好きなんだから」


隼は素直だなぁ。


私はそんな隼の頭を少し背伸びして撫でた。


「ごめんね、でも隼といる時が一番楽しいよ」


「優衣…」


隼は握っていた私の手を少し引っ張った。

それにより私はバランスを崩し、隼の胸の中へ。


「はー、ほんとずるい……」


隼の表情は見えないが、私の頭を撫でてくれる手は優しい。


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